
不動産を高く売却する5つの方法② 購入希望者の不安解消
高く売却する5つの方法② 買主様の不安を解消
この記事の概要
不動産には、権利関係や境界問題、建物の状態など、購入前に確認すべきさまざまなリスクが存在します。 売却を成功させるためには、それらの不安要素を事前に整理し、買主に正確な情報を伝えることが重要です。
購入後にトラブルが発生すると、売主・買主の双方に負担が生じます。 そのため、売却前の段階でリスクを把握し、適切に説明することで信頼関係を築きやすくなります。
本記事では、不動産売却時によく見られる代表的な不安要素と、その対策について解説します。
越境物
不動産売却時によく見られるトラブルの一つが「越境」です。 越境とは、敷地の境界線を越えて隣地へはみ出している状態を指します。
代表的な例として、植栽の枝や根、雨樋、換気フード、外構ブロックなどがあります。
自分の所有物が隣地へ越境している場合は比較的解消しやすいものの、 隣地側から越境しているケースでは調整が必要となり、対応が複雑になることがあります。
植栽の枝が越境している場合
植栽の枝が隣地へ越境している場合は、隣地所有者との協議を行い、 剪定などによって解消する流れが一般的です。
一方で、雨樋や換気フード、ブロック塀などの構造物については、 売却前にすぐ解消できないこともあります。 その場合は、将来的な解消について隣地所有者との間で覚書を取り交わすことがあります。
また、測量時に初めて越境が判明するケースもあるため、 売却活動を始める前に境界状況を確認しておくことが大切です。
私道の権利
所有する不動産が私道に接している場合、その私道の権利関係によっては売却前に準備が必要になることがあります。
私道の権利形態は大きく分けて次の3つに分類されます。
私道の持ち分を複数人で均等に所有している場合
不動産本体と併せて私道持ち分も売却します。 このケースでは、他の共有者との交渉が不要なことが一般的です。
私道の持ち分を一部所有している場合
道路の一部分のみ権利を所有している状態です。 通行や掘削などに関する承諾書の取得が必要になる場合があります。
私道の持ち分を所有していない場合
私道所有者から通行承諾書や掘削承諾書を取得する必要があります。 また、私道所有者との交渉が必要となるケースもあります。
ただし、持ち分を所有していなくても取引自体が成立しないわけではありません。
私道の状況によっては、水道管の掘削承諾や工事車両の通行承諾など、 追加の手続きが必要になる場合があります。
古い私道では権利関係が複雑になっていることもあるため、 早めの確認が重要です。
セットバック
前面道路の幅員が4m未満の場合、建築基準法の規定によって 敷地の一部を道路として後退させる「セットバック」が必要になることがあります。
購入希望者に正確な道路状況や敷地面積を伝えるためには、 事前に測量を行い、セットバック面積を明確にしておくことが重要です。
測量には費用が発生しますが、売却後のトラブルを防ぐための有効な対策となります。
中古住宅の見えない不具合
中古戸建てや中古マンションを売却する際には、 過去の建物不具合や設備の状態について確認しておく必要があります。
現在は問題が見当たらなくても、 購入検討者にとっては見えない部分への不安が大きな判断材料になります。
例えば、次のような不安を抱える方は少なくありません。
- 雨漏りのリスクはないか
- シロアリ被害はないか
- 建物の傾きはないか
- 設備に故障箇所はないか
こうした不安を解消する方法として、 第三者の専門家による住宅診断(ホームインスペクション)を活用するケースが増えています。
客観的な調査結果を提示することで、 購入希望者に安心感を与えやすくなります。
工場・クリーニング店などで薬品を使用していた土地
過去に工場やクリーニング店などがあり、 薬品や化学物質を使用していた可能性がある土地では、 土壌汚染の有無を確認する必要があります。
土壌汚染が存在した場合、売却後に問題が発覚すると 契約不適合責任に関するトラブルへ発展する可能性があります。
そのため、対象不動産の利用履歴を調査し、 必要に応じて土壌汚染調査を実施することが重要です。
汚染の程度によって対応方法は異なるため、 まずは現地調査や専門家への相談を行いながら進めることが望ましいでしょう。
まとめ
不動産売却には、越境問題、私道の権利関係、セットバック、 建物の不具合、土壌汚染など、多くの確認事項があります。
これらのリスクを事前に把握し、購入希望者へ正確に説明することで、 安心して取引を進めてもらうことができます。
また、リスクの開示は買主の不安を軽減するだけでなく、 売却後のトラブル防止にもつながります。
不動産を少しでも高く、そして円滑に売却するためには、 事前準備と情報整理が欠かせません。



